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東京新聞にて「ジー・エス・エス・語学&アーツスクール」の英語学童保育などの取り組みが紹介されました。


テーマ:「富士から多文化共生を」

 

上記特集の中で、英語で預かる学童保育、プリスクールなどグッドシェパードサービス株式会社の事業とともに代表の想い、開校経緯が紹介されました。

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〈以下、記事より抜粋〉

 県内では珍しく、英語で学童保育やプレスクール(幼稚園・保育園に相当)を行う「GSS語学&アーツスクール」が、富士市内で移転・業務拡大して開校した。講師の多くはフィリピンで教論資格を持ち、日本人と結婚した女性で、母国で身に付けたスキルを日本の子どもたちに提供。英会話だけでなく、ダンスや音楽など、さまざまなプログラムで子どもの可能性を探る。私たちが直面する多文化共生の実践例ともいえそうだ。(前田朋子)

英語の学童保育などの開設

 

 七月十三日の開校式。風船や花でカラフルに彩られた駐車場で、代表の渡辺リワイワイ・ミサジョンさん(四九)が「GSSは子どもたちの最大限のポテンシャルを引き出したい。最善をつくします」と英語であいさつし、長女クラリスアン(二三)が日本語に訳すと拍手が送られた。その後はフィリピン人教師らがダンスや歌を披露。入学を検討する日本人親子らも一緒にリズムを取った。
 フィリピン出身の渡辺さんは、日本人エンジニアの夫と結婚し2003年に来日した。母国では不動産業に従事、起業も手掛けるなど第一線で働いていたが、出産もあり一時は主婦業に専念。幼稚園のまま友らから英語を教えてほしい、と頼まれたことをきっかっけに仕事復帰を決断した。
 敬虔なクリスチャンの渡辺さんは、同じ教会に通うフィリピン出身の妻たちが、母国の教論資格を活用できずにいることに着目。講師に迎え一六年、前身の語学スクールを開校した。

フィリピン出身教論ら講師に

 プリスクールと学童保育は非常勤も含めてフィリピン人の有資格教師六人程度が担当。学童には学校の宿題を見る日本人教師も置く。教育方針は、将棋の藤井聡太七段が幼少期に受け、近年注目が集まるイタリア発祥の「モンテッソーリ教育」が基礎だ。

 渡辺さんは、マニラのスラム街・スモーキーマウンテンの近くで育ち、貧困の中で苦学して大学へ進んだ。初期教育が人生を変えることを実感している。
 「親は子どもを良い方向に導くことができる」と話し、GSSを「地域の大人が集う場にもしたい」とする。子どもの授業中、保護者が悩みを語り合えるよう、一階にはカフェも併設する。
 こうした教育プログラムが注目され、首都圏や中京圏で学童を立ち上げようとしている企業や海外で英会話学校を経営し、日本進出を計画している企業などからもパートナーシップ締結の申し出が相次ぐ。だが、まずは富士での開業にこだわった。「私たちの原点は富士市。ここで支えてもらったことを還元し、まずはこの場所を多文化共生のプラットフォームにしたい」